猫の攻撃行動(噛みつき)を治したい!行動診療科のカウンセリングを受診

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愛猫そらの噛み癖に悩むこと約3年。

これは「噛み癖」というより「攻撃行動」なのでは?と思い始めました。

そしてこの攻撃行動に対して、自分なりに色々対策してみたのですが、異常なまでの激しい攻撃に疲弊。

「もう自分だけでは対処できない」と感じ始めた頃、動物病院に「行動診療科」というものがあることを知り、ワラにもすがる思いで受診しました。

カウンセリング受診への流れや、提案されたことなどをまとめてみました。

目次

人にとっては問題行動だけど・・・

飼っている犬や猫が、「過度に吠える、鳴く」、「噛みつく」、「粗相をする」などの困ったことをしてしまったとき、私たち飼い主は、それらを「問題行動」と呼びます。

でもそれらは、人間にとっては「問題行動」でも、ペットたち動物にとっては、ちゃんとした理由があり、本能からくる「正常な行動」なのです。

私たち飼い主がとる行動が原因だったり、ペットが快適に過ごせる環境が整えられていない可能性があり、それらに対するストレスや不安、不満が、困った行動をとらせているのかもしれません。

また、甲状腺機能亢進症などの病気が原因で、攻撃的になっている場合もあります。

問題行動の種類

・過度に吠える、鳴く

・過剰なグルーミング

・過剰な興奮

・不適切な場所での爪とぎや排せつ

・ウールサッキング

・常同障害(同じ行動を繰り返す)

・自傷行動

・尾追い行動

・分離不安

・攻撃行動    など

攻撃行動の種類

・自己主張性 攻撃行動

・恐怖性   〃

・所有性   〃

・遊び関連性 〃

・捕食性   〃

・優位性   〃

・支配性   〃

・防御性   〃

・縄張り性  〃

・転嫁性   〃

・疼痛性   〃

・愛撫誘発性 〃    など

行動診療とは

「行動診療科」が設置されている動物病院があることを知ったのは、今年に入ってからでした。

行動診療科は、人間の病院でいう「診療内科」のようなもので、ペットの困った行動の原因を探り、不安やストレスを緩和して、それらの行動を改善するための提案や診療を行います。

病気や怪我が原因の場合はその治療をし、精神的障害などがあれば、薬物療法をすることもあります。

行動診療受診までの流れ

病院によって多少違うかもしれませんが、私が受診した病院では、下記のような流れでした。

受診したい旨を連絡

動物病院ホームページの、問い合わせメールで相談しました。

病院までは片道40分程度かかり、そらには負担が大きいと思うので、飼い主だけでカウンセリングが可能かどうかの確認をしました。

あと、カウンセリングにどれくらい費用がかかるかという確認もしておきました。

アンケートや質問事項に答える

まず、送られてきたアンケート用紙に記入し返信。

その後、メールで追加の質問に答えたり、噛まれるとき、遊んでいるときの動画や、家の間取りと猫のための設備を図に描いたりして、メールで送信しました。

カウンセリングを受診

当日は、私だけで病院へ行きました。

カウンセリングが完了したら、獣医師から提案された対処法を実践し、経過を報告。必要があれば、追加で受診したりします。

最初にいただいたアンケートは、『獣医動物行動研究会統一質問用紙:猫』というもので、ネット上でもPDFで見ることができます。

自宅の家族構成や環境、いままでの病歴や検査経験の有無、相談したい問題行動の内容、その行動がいつから始まったか、どういうときにするか、そのときの飼い主の反応や対応、どのようなトイレを使っているかなど、細かい内容に答えるようになっています。

私はこのアンケートとは別に、そらの性格や生活環境、攻撃行動について詳しくまとめたものを一緒に送りました。

その後、提出したアンケートをさらに深堀りした質問に答えたり、実際に噛まれるシーンの動画を観てもらったりしました。

家の間取りや猫のための設備を、図に描かなくてもよかったのですが、描いた方がイメージしやすいかと思い描きました。

メールでやりとりできたことが、負担が少なくて助かりました。とても丁寧に対応してくださったことにも感謝です。

病気などが原因かどうかの確認がしたい(血液検査など)ので、次回はそらを連れてきてほしいと提案がありましたが、そらに車移動の負担をかけたくないし、ちょうどかかりつけの病院でワクチン接種するタイミングだったので、そちらで検査をして、結果を当日持参することで了承いただきました。

可能であれば、連れて行って診てもらうのが良いかと思います。

カウンセリング受診・仮診断の結果

カウンセリングには、1時間半くらいかかりました。

これまでにやりとりしたアンケートなどの情報から、考えられる原因や対策などをまとめてくださっていて、これからどう対応していくかの提案が説明されました。

そらが攻撃してきやすい状況は、だいたい3パターンで、それぞれの攻撃の種類を仮診断していただいていました。

① PC作業中 ⇒ 葛藤性/自己主張性攻撃行動 

② ブラッシング中 ⇒ 葛藤性/自己主張性攻撃行動

③ 遊んでいるとき ⇒ 遊び関連性、捕食性攻撃行動

①PC中の攻撃

そら
そら
かまってほしいのに、母ちゃんはPCを触っていてかまってくれない!

PCを見るだけで、噛む雰囲気を出すこともあります。

でも毎回ではなく、ちょっと眠たいときなどは、PCをしている私のヒザの上で静かに寝たりするので、「かまってほしいときに」PCを触るのがダメなんでしょうね。

②ブラッシング

そら
そら
早くおやつ食べたいのに、母ちゃんがどんくさい。

嫌いなブラッシング我慢してるのに!

ブラッシングをするときには、ペースト状のおやつをお皿にちょっとずつ出して、舐めている間にブラシをするのですが、動画をよく観てみると、食べ終わって次のおやつをお皿に出している間、そらのしっぽがゆっくり左右にユラユラ・・・。

猫がしっぽを振るのは、イライラしているときのサイン。

どうやら、嫌いなブラッシングを我慢して受けているのに加えて、この待ち時間がイヤみたいです。

③遊んでいるとき

そら
そら
うおー!なんだか無性に、狩りがしてぇー!!

あ、ちょうどいい獲物が目の前にいる!

遊んでいるときの攻撃は、あまり興奮している状態からの攻撃ではないように見えたのですが、遊び関連性・捕食性の攻撃行動という診断でした。

遊んでいるときに攻撃された際の動画をよく見てみると、攻撃から逃げたくて、私が足を後ろに引いた瞬間に飛びかかってきている様子が映し出されていました。

この動画では、ことごとく、足を動かしたときに飛びかかってきていたのです。

それまで遊んでいたので、実は興奮が冷めやらぬ状態で、「獲物を捕らえる」という本能を、抑えることができなかった結果かもしれません。

攻撃行動への対処法提案

噛んだりしたときには、ついつい叱ってしまうものですが、『叱られる』こともストレスになっているということを忘れてはダメです。

猫だけでなく、叱る私たち飼い主の方もストレスを感じているはず。これって、お互いにとって良くないということですね。 (;´Д`) 分かる・・・

なので、「攻撃を事前に回避」して、「叱らない」というのが最大のポイントになります。

また、猫にはストレスに対するキャパシティがあって、その枠を超えるとストレスが爆発し、攻撃行動をしてしまうとのこと。

飼い主がとる、ある行動だったり、猫が過ごす環境に、快適さがなかったり。

何が猫にとってストレスになっているのか、というのを見極めて、少しでもそのストレスの元をなくしていってあげるというのが重要になってきます。

攻撃されやすいシチュエーションを避ける

叱らないようにするためには、「噛まれたときにどう対処するか」よりも、「いかに噛まれないようにするか」ということを考えないといけません。

噛むことによって、猫ちゃんにとってプラスになる(ご褒美)ことが起これば、その行動は「強化」され、問題行動は続けられます。

逆に、猫ちゃんにとってマイナスになることが起これば、その行動は「弱化」し、その問題行動をしなくなります。

でも私は、そらが噛んできたら遊びを終わらせたり、私がその場から立ち去る、などといった「マイナス」になるような対応をしていて、「プラス」になるようなことはしていないはず。

ですが、「噛む」ことによって、そらが「快感」や「満足感」を得ているとしたら、「噛む」こと自体がすでに「ご褒美」になっている可能性もあるというのです。

それはすなわち、「噛まれてからどう対処したって、すでに遅い」、ということ。

「噛まれないようにする」しか、彼に「ご褒美」を与えないようにするすべはないのです。

我が家の場合、「噛まれないようにする」ために提案されたのは、下記の3項目でした。

 PC作業を別の部屋でする 

今まで居間でしていたPC作業を寝室でし、ドアを閉めて、そらが入ってこれない状態ですることにしました。

実はこの作戦、カウンセリングを受ける少し前から試していました。

当然ですが、この方法により、PC中に噛まれることが激減しました。

たまに寝室に先回りされてしまい、仕方なくそのままPCを触ろうとして、噛まれそうな雰囲気になり退散する、ということはあるのですが。

ただ、寝室に居ることがそらにバレると、居間でずーっと鳴いてたりするので、PC作業に集中できません(;^ω^)

 遊ぶ時間を短時間にして回数を増やす 

今までは、朝、昼、夕、夜の食事の前に10分から15分程度遊ばせていましたが、遊ぶことによって興奮し攻撃してくることを防ぐため、遊ぶ時間を5分程度にし、その代わり、遊ぶ回数を増やすことにしました。

そして遊んだ後は、食事やおやつを与える。

「遊び=狩り」なので、「狩った獲物を食べる」という満足度を高めるのと同時に、遊びが足りなかった場合のストレスに対処するためだそうです。

 ブラッシングは短時間でストレス軽減 

そもそもブラッシングは、皮膚のマッサージ的な感じでするならともかく、そらは短毛種だし、ブラッシングが嫌いな猫ちゃん多いから、そんなに入念にする必要はありませんよ、と言われました(;^ω^)

でも、抜け毛で部屋が毛だらけになるからなぁ、やらないわけにも。換毛期は特に・・・(@_@;)

そこで提案されたのが、待ち時間を作らないこと。

ブラッシングをするとしたら、予めおやつを出したお皿を数枚用意しておき、ひと皿舐め終わったら、すぐに次のお皿を出せるようにして、待ち時間をなるべくなくしょましょう、という作戦です。

あと、ブラッシングをする時間は、今までは10分間くらいしていましたが、もっと短時間で終わらせましょうとのこと。

また、そらのブラッシングには、ずっとファーミネーターを使用していたのですが、刃先が皮膚にガリガリ当たるのが、あまりよろしくないみたいです。

そこで、スリッカーというブラシの、先っちょに丸い球が付いているソフトな当たりのものがいいですよ、というアドバイスをいただき、早速購入してみました。

ブラシの先端に、白い球がついているので、肌辺りが良いです。

まだ使用していないのですが、使ってみた感想をまたご報告したいと思います。

♪ワンぽいんと♪

ブラッシングを好きになってもらうには、やはり「ブラッシング=おやつ」の手法が良いみたいで、少しコツがあります。

まずは、ブラシを見せるだけ+おやつをあげる。

そのうち、ブラシを見ただけで「おやつもらえる」という認識が芽生えたら、ブラシの背のツルツルした方で、数回なでるだけ+おやつ

慣れてきたら、ブラシで数回なでるだけ+おやつ

もっと慣れてきたら、徐々にブラシの時間を長くしていく+おやつ・・・というように、ゆっくりと時間をかけて慣れさせていく方法が良いとのことでした。

 なるべく触らない 

なでられるのが好きな猫ちゃんもいるとは思いますが、ほとんどの猫は、触られるのは嫌いなのだそう。

すなわち、なでられることに「ストレスを感じている」ということになります。

もしもなでるのであれば、すりすりして甘えてきたときだけにして、首から上のみを、数回なでるだけで終わらせるのがベターとのことでした。

愛するそらに触れられないなんて、過酷な仕打ち・・・

でも、そらのストレスを考えると、我慢我慢( ;∀;)

 噛まれそうな雰囲気になったら何かで気をそらす 

瞳孔が大きくなったり、イカ耳になったり、しっぽをユラユラさせたりといった、攻撃行動の前兆が見られたら、おもちゃやフード、おやつなどを床に転がしたりして気をそらし、その場から立ち去る。

この対処法に苦労しています。

フードやおやつを、常にポケットに入れておくわけにもいかないですから(;^ω^)

考える余裕のあるときには、「いまから歯を磨いて、トイレへ行って、キッチンへ行って、おやつを準備して、おやつを食べてるスキに、居間の電気を消して立ち去る。いや、先におやつを準備してからトイレへ行くか・・・?」など、作戦を立てるのですが、結構疲れるんですよね、作戦考えるの。

基本的には、おやつはあまり与えたくないし。毎回あげていたら、普段のおねだりがひどくなるし(;^ω^) 悩む。

 過干渉しない 

「なるべくなでない」に似ていますが、あまりにも猫の行動に干渉しすぎるのは良くないそうです。

私はこれ、思い当たるんですよね。

おしっこしてる?うんち頑張ってるの?お水飲むかな?暑くないかな?寒くないかな?毛布いらない?いまどこにいるのかな?など、なにかにつけて気になって、確認してしまうんですよね。

小さな子猫の頃に我が家へ来て、病気や不調などが気がかりで、何か少しでも変化はないか、と、過剰なまでに観察していましたから(;^ω^)

今でも、何か話しかけてあげたほうがいいかな、とか思って、どうでもよいようなことをわざわざ話しかけたり。

そこまでする必要はないし、そらにとっては「落ち着かない空間」だったかもしれません。

そばに居ても、過干渉にならない程度の関わり方を心がけるようにしよう、と思いました。

猫にとって快適な環境を整える

母ちゃん
母ちゃん
猫にとって、健康的で快適な生活環境というのは、どのようなものがあるのかな?

・周囲の状況を監視できる、見晴らし台がある

・段ボール箱やキャリーバッグなど、身を隠せる場所がある

・休憩する場所、寝る場所、爪とぎなどが何カ所かある

・トイレ、水が充分用意されている

・トイレや水飲みボウルを清潔に保つ

ボクは、高いところが好きだし、窓の外を見るのも好き♪安心して休める場所も欲しいなぁ~
そら
そら

猫の習性に配慮した空間や、身を隠せる安心できる場所も必要なんですね。

我が家では、突っ張り式のキャットタワーやキャットウォーク、家の外が見れる窓辺、数カ所に設置した爪とぎなどが用意されていて、ほぼ問題ない環境だと、獣医の先生から太鼓判を押してもらえました♪

ですが一点、トイレの種類を変えてみませんか、という提案をいただきました。

《 猫が好むトイレ環境を 》

現在使用しているのはシステムトイレですが、猫が好む砂は、もっと細かい、砂場にあるような砂なので、可能であれば、システムトイレの横に、目の細かい固まるタイプの砂のトイレを用意して、どちらを好むか試してみてみてください、とのことでした。

確かに、以前紙製の固まるトイレ砂を使ってみたときには、そちらでおしっこをしていたので、システムトイレの砂はあまり好きではないのかもしれないな、とは薄々思っていました。(なぜかウンチは、システムトイレの方でしていたので、判断つかず)

そらのストレスが少しでも軽減できるならば、試してみる価値はあるかもしれない。

そこで早速、目の細かい、固まるタイプの砂を実験的に使ってみることにしました。

このトイレの件に関しては、またご報告できたらと思っています。

☟☟

【 追 記 】

早速、トイレに固まる砂(ベントナイト)を試しに使ってみたら、大変気に入ってもらえました♪

飼い主だけでなくペットも辛い思いをしている

猫の攻撃行動には、必ず理由がある。

日常のストレスだったり、不満だったりが蓄積していって、爆発する。

噛まれる方も辛いですが、攻撃をしてくる猫ちゃんたちも、きっと辛いはずです。

そらの生活環境を快適にしてあげれるのは、飼い主である私だけなので、できる限りのことはしてあげよう、そう思いました。

「噛まれたらどうするか」ではなく、「噛まれないように工夫する」ことが重要ということで、まずは、攻撃してきたときの状況を記録しておき、それを分析することによって、「噛まれやすいシチュエーション」をピックアップ。

そして、そのシチュエーションを回避するための方法を考える。

たぶん、これらを実践しても、効果があらわれるのには時間がかかるとは思いますが、これから先、ずっとそらと一緒に暮らしていきたいから、頑張ります(^^)/

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